ストーカー被害に遭った場合に講じうる法的措置(3)
1 先日のソチ五輪のモーグル女子。
上村愛子選手は,残念ながら3位。
前回のバンクーバー五輪で,「なんでこんなに一段一段なんだろう。」と,悔し涙を流しておられた姿が印象的でした。
7位入賞した長野五輪から,ソルトレイク,トリノ,バンクーバーと,7位,6位,5位,4位と,本当に1段1段。
今回の五輪が最後だそうで,何とか表彰台には立って欲しかったのですが,それでも,最高の滑りをし,笑顔でインタビューに応じていた姿に,じーんときた人は多いのではないでしょうか。
明るく清々しくさわやかに。そんな女性の姿は本当に素晴らしく感じます。
2 ストーカー被害を受けた場合に講じうる法的措置(3)
さて,前回までに続いて,ストーカー被害に遭った場合に講じうる法的措置を紹介したいと思います。
前回までは,行政機関を活用した措置を紹介しましたので,今回は,ストーカーの相手方に対して,直接講じうる民事的措置を紹介したいと思います。
3 面談強要等の禁止請求
ストーカー行為は,女性が平穏に日常生活を送りたいという気持ちを踏みにじるもので,その人格権を侵害するものといえます。
そのため,そのような被害を受けた女性は,再度,そのような被害を受けないよう,相手方に対して,面談の強要,つきまとい,電話,手紙の送付などの行為の禁止を求めることができます。
具体的には,相手方に対する民事訴訟を提起して,そのような行為の禁止を求められますが,それに先立って,そのような行為を仮に禁止する仮処分申立てをすることもできます。
そして,民事訴訟の提起又は仮処分申立ての結果,相手方に対する面談強要等の禁止の判決又は決定が得られれば,その相手方がその判決又は決定に反する行為に及んだ場合には,その違反行為の期間などに応じて,相当と認められる一定額の支払いを命ずるよう裁判所に申し立て,その旨の決定を得て,その支払いの威嚇の下,相手方が同種行為に及ばないよう心理的に強制していくことできることとなります。
4 損害賠償請求
先に指摘したように,ストーカー行為は,女性の人格権を侵害するもので,再三にわたりつきまとわれたことによる恐怖,精神的な苦痛は想像に難くありません。
ですから,その女性が,相手方に対し,その苦痛を慰謝するに足りる慰謝料,あるいは転居を余儀なくされたことによる転居費用などの損害の賠償を求められることは当然のことです。
例えば,飲食店を経営する女性に一方的な好意を寄せ,再三にわたり,その女性から来店を拒絶されたのに,その飲食店又はその女性の自宅付近を徘徊するなどの行為を継続してその飲食店の閉店を余儀なくさせ,さらにその女性から仮処分申立てを受けて同種行為に及ばない旨約束して和解したのに,その後も,それを無視して同種行為に及んだため,その女性が損害賠償を求めた事案において,相手方の一連の行動は,女性の生活の平穏を侵害し,多大な精神的苦痛を与える違法なものであるとし,その精神的苦痛を慰謝するための慰謝料として,300万円の支払いを命じた裁判例があります。
4 その他
これまでに紹介したもの以外にも,事案に応じて様々な法的措置が考えられます。
例えば,相手方が配偶者や元配偶者などで,その者から暴力などを受ける事態にまでなっていれば,配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(DV防止法)により,女性の生命又は身体に対する危害などを防止するため,裁判所に申し立てて,その女性の身辺につきまとうこととか,その女性の住居,勤務先その他その通常所在する場所の付近を徘徊することを禁止し,あるいは,一定期間,その女性と共に生活している住居からの退去などを命じる命令(保護命令)を得ることができます。
保護命令に違反した場合には,ストーカー規制法により発せられた禁止命令に違反した場合と同じように(女性>「ストーカー被害に遭った場合に講じうる法的措置(1)」の項参照 ),配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律違反(保護命令違反)の罪に該当しうるため,それに該当すれば,都道府県警に対して,その処罰を求めて告訴を行うことができることとなります。
誰かに怯えて生活しなければならないことほど辛いものありません。
多くの女性の皆さんが,上村愛子選手のように,いきいきとしていられる社会でありたいものです。
上村愛子選手は,残念ながら3位。
前回のバンクーバー五輪で,「なんでこんなに一段一段なんだろう。」と,悔し涙を流しておられた姿が印象的でした。
7位入賞した長野五輪から,ソルトレイク,トリノ,バンクーバーと,7位,6位,5位,4位と,本当に1段1段。
今回の五輪が最後だそうで,何とか表彰台には立って欲しかったのですが,それでも,最高の滑りをし,笑顔でインタビューに応じていた姿に,じーんときた人は多いのではないでしょうか。
明るく清々しくさわやかに。そんな女性の姿は本当に素晴らしく感じます。
2 ストーカー被害を受けた場合に講じうる法的措置(3)
さて,前回までに続いて,ストーカー被害に遭った場合に講じうる法的措置を紹介したいと思います。
前回までは,行政機関を活用した措置を紹介しましたので,今回は,ストーカーの相手方に対して,直接講じうる民事的措置を紹介したいと思います。
3 面談強要等の禁止請求
ストーカー行為は,女性が平穏に日常生活を送りたいという気持ちを踏みにじるもので,その人格権を侵害するものといえます。
そのため,そのような被害を受けた女性は,再度,そのような被害を受けないよう,相手方に対して,面談の強要,つきまとい,電話,手紙の送付などの行為の禁止を求めることができます。
具体的には,相手方に対する民事訴訟を提起して,そのような行為の禁止を求められますが,それに先立って,そのような行為を仮に禁止する仮処分申立てをすることもできます。
そして,民事訴訟の提起又は仮処分申立ての結果,相手方に対する面談強要等の禁止の判決又は決定が得られれば,その相手方がその判決又は決定に反する行為に及んだ場合には,その違反行為の期間などに応じて,相当と認められる一定額の支払いを命ずるよう裁判所に申し立て,その旨の決定を得て,その支払いの威嚇の下,相手方が同種行為に及ばないよう心理的に強制していくことできることとなります。
4 損害賠償請求
先に指摘したように,ストーカー行為は,女性の人格権を侵害するもので,再三にわたりつきまとわれたことによる恐怖,精神的な苦痛は想像に難くありません。
ですから,その女性が,相手方に対し,その苦痛を慰謝するに足りる慰謝料,あるいは転居を余儀なくされたことによる転居費用などの損害の賠償を求められることは当然のことです。
例えば,飲食店を経営する女性に一方的な好意を寄せ,再三にわたり,その女性から来店を拒絶されたのに,その飲食店又はその女性の自宅付近を徘徊するなどの行為を継続してその飲食店の閉店を余儀なくさせ,さらにその女性から仮処分申立てを受けて同種行為に及ばない旨約束して和解したのに,その後も,それを無視して同種行為に及んだため,その女性が損害賠償を求めた事案において,相手方の一連の行動は,女性の生活の平穏を侵害し,多大な精神的苦痛を与える違法なものであるとし,その精神的苦痛を慰謝するための慰謝料として,300万円の支払いを命じた裁判例があります。
4 その他
これまでに紹介したもの以外にも,事案に応じて様々な法的措置が考えられます。
例えば,相手方が配偶者や元配偶者などで,その者から暴力などを受ける事態にまでなっていれば,配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(DV防止法)により,女性の生命又は身体に対する危害などを防止するため,裁判所に申し立てて,その女性の身辺につきまとうこととか,その女性の住居,勤務先その他その通常所在する場所の付近を徘徊することを禁止し,あるいは,一定期間,その女性と共に生活している住居からの退去などを命じる命令(保護命令)を得ることができます。
保護命令に違反した場合には,ストーカー規制法により発せられた禁止命令に違反した場合と同じように(女性>「ストーカー被害に遭った場合に講じうる法的措置(1)」の項参照 ),配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律違反(保護命令違反)の罪に該当しうるため,それに該当すれば,都道府県警に対して,その処罰を求めて告訴を行うことができることとなります。
誰かに怯えて生活しなければならないことほど辛いものありません。
多くの女性の皆さんが,上村愛子選手のように,いきいきとしていられる社会でありたいものです。
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